その日は、いつもと同じ平和なひらパーのプールだった。夏真っ盛りの空の下、プールで水遊びを楽しむ来場者たちをのんびりと見守っていた岡田園長。サングラス越しでも伝わるその優しげな眼差しに、サッと緊張が走る。あの女性客の背後から忍び寄る、あの背ビレは、まさか・・・でも、どこから?ここはプールだぞ?とにかくその場から離れろ!あわてて立ち上がる園長。背ビレと人間との距離はもう1メートルもない。プールの水面下ではすでに、ヒレを持つヤツの視界が人々の脚元をしっかりと捉えているに違いない。ダメだ!このままでは平和なひらパーが、海外映画の名シーンのような底しれぬ恐怖に包まれてしまう。