Netflixドラマ『地面師たち』が視聴者を夢中にさせるワケ - (Page.7)

本作では毎話、「地面師とはどのような犯罪者なのか」を説明するイントロが挿入されている。繰り返し紹介し、“彼らは極悪人だ”という認識を刷り込ませてくるのだが、それにも関わらず、いつしか地面師側に立ってストーリーを追うようになってしまう。一体なぜなのか。

 理由の一つは、騙される/利用される側の人間性によるものが大きい。ターゲットになった「石洋ハウス」の開発本部長・青柳(山本耕二)は、出世欲や嫉妬心が強く、何とも嫌な人間だ。大型プロジェクトの頓挫を避けるべく、部下に怒鳴り散らして物件を探させ、社内コンプライアンス的にNGである札付きのブローカーや地上げ屋とも接触。ようやく見つけた100億の不動産を必ずモノにするため、社長と画策し、裏技で社内稟議を通す。ライバルである須永部長の的確な指摘は、すべて無視。ことが上手く進むと、欲情して股間を触るところも気色が悪い。

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